だって立ちすくんでるよ…？

言葉にならない面持ちで唖然としてるよ可愛い女の子…。



「あれたぶんパラレルワールドから来てんな。…え、逆にやば」



本人さんといえば、こんなことまで。


たぶんカウントすらしてないんだ。

結多くんと同じ中学校出身の女の子たちは「一応は付き合ってた」と言っていたけれど、この感じを見るかぎり…。


付き合って、ない。


どこか嬉しさも込み上げてきてクスッと笑顔がこぼれると、結多くんは距離感を詰めながら歩いてきた。



「やっぱ笑ってたほうが俺たちの世界しあわせだよ」



そう言ってホッとした顔の結多くん。



「……結多くんは…、いつも伊藤さんと笑ってるね」


「おっと。なになに、そう繋げてくる？このみちゃんこそどーなの、伊右衛門丸のちくわ握ってねえだろうな」


「…ないよ。伊右衛門丸くんもあの日以来は落としてないから」



あとね、“握る”って表現はちょっと間違えてる気がするの。