「結多の友達?彼女…ってわけではなさそうだけど、ああ、安心して。
あたしたちは別にやましい関係とかじゃないから。ただ中学のときにちょーっとだけね」
「そ、それでも、また…、いつかの機会にしていただけると…!」
今日のところは勘弁してください、
今日のところは勘弁してあげてください。
たぶん私、そんなことを考えもせずにあるだけ言ってる気がする…。
「ちょっとー、なにその言い方。なんかあたしが不審者みたいじゃん。やめてよー、結多こんな子と一緒にいるとか───」
「え、マジで誰……?」
「…………」
が、ようやく口を開いた水篠 結多くん、最低な言葉を返す。
つぎに黙りを決め込んでしまったアイドルな先輩。
「このみちゃんの定位置は俺の隣か背中ね」と、私の腕を優しく引いて、逆の立ち位置に変わった結多くん。