「俺を置いてきぼりにして本人ちゃんは今よりもっと可愛くなっちゃって天使極めてモテまくって、気づいたら“結婚して子供生まれてました”とかなったら俺たぶん世界終わらすもん」


「はー」



いや……、さっきから適当すぎませんか。


いくらなんでも適当にも程があると思いますはーい。

それ最終的に50音ぜんぶ使いきってるオチが待ってるやつじゃん。


とりあえず相づち打てばいいってことじゃないんですよ、お姉ちゃん。


もっと興味持ってくんないかな弟の悩みに。



「……ただ、可愛すぎる蟻がさ。一生懸命自分の力で太陽になろうとしてんだって」



そんなの応援するしかねーじゃん。


じゃあ太陽はどんな顔で見下ろしてればいーの。

ってことすら、俺だって実際は分かってないんだよ、このみちゃん。



「え、まってどこに行くつもりだ姉め」


「シャワー浴びたい」


「ちょっ、は?今まで生きてきたなかでこんなにも非道な人間見たことねえわ真面目に血ぃ通ってんのかよ。……え?あなたには人間の血が通ってます??」