「それは、“ただの焦げ”を“おこげ”として食べてたのとは同じじゃない?」


「え…?」


「ほんとは熱あってしんどかったのに、どうにか踏ん張ろうとしてたのとは…ちがう?」


「…………」



迷ってしまった私に、結多くんは私の不安を消すように続けた。



「もちろんそうじゃないんだろうなってのは、俺もなんとなく分かってる。だからねこのみちゃん、これほんと俺のエゴイズムってやつでしかなくて」


「えごいずむ……?」


「うん。もう有無を言わさずぶち込みてえや」


「……………」



またまた沈黙。

私はいったい何を言われたんだろう?と、彼はなにを言っているんだろう?と、チクタクチクタク。



「あっ、やべ、本音と建前だけはしっかりしろや俺。建前はなんのためにあるのか学びやがれよはっはっはっ。ほら見て見て、これカサブタ」