初めての面接。
アルバイトといったら、コンビニのイメージがあった。
少しだけレジ打ちに憧れていたりして、もちろん憧れだけでお金を稼ぐことはできない。
無事に採用となり、またちょっとだけ自信がついたような気がする。
「きょ、今日から入りました…、朝比奈です」
「……谷(たに)です、どもっす」
「よ、よろしくお願いします…!」
「谷くーん、優しくお願いねー。みんな最初は誰だって緊張するんだから」
「あー、はい」
他校の高校3年生。
シフト表には谷 勝吾(たに しょうご)と名前が書かれていたっけ…。
すこし無愛想な第一印象だったが、タイムカードの打ち方や仕事の流れを思ったより丁寧に説明してくれた。
「朝比奈さん、あの人と知り合い?」
「えっ…」
「なんかさっきからずっと……すごい剣幕でこっち見てる気がしてさ」