サーシャは異端者である自分をまるっと受け入れられたこの状況に、一瞬涙が出そうになった。死刑にされても泣くどころか怒り狂っていたサーシャだが、ここにいてもいいと言ってもらえると涙腺が刺激される。


故郷の村では、この能力がバレたせいで「異端者」として追放され、死刑にされたのだ。


なのに、死の森で出会ったカルラ国の人は、サーシャが必要だと言ってくれている。サーシャは嬉しさが胸で爆発しそうになりながら、ぎゅっとイケオジ団長の固い手を握り返した。


「レオさんに救われたこの命です。がんばります!」

「頼んだ!」