手を上げて立ち上がったのは、レオ様親衛隊長セレナだ。高く括ったポニーテールが揺れて、大きな声がホールに響き渡る。


「他国への侵略には反対を表明します。レオ様が罪もない人間に、その尊い力を奮うなんて、全く解釈違いよ!」


どーんとこの場でもレオ様愛してる節を提示するセレナには全員が度肝を抜かれたが、クスクスと笑い声が随所から上がった。サーシャの周りで何人もの騎士団員たちが立ち上がり、手を上げて発言する。


「俺も!みんなを守って守って守ってきた副団長が人命を奪うのは解釈違いです!」

「そうだそうだ!」

「副団長1人に汚れ仕事を負わすなんて、カッコ悪いので嫌ッス」


その後も、そもそも大地を穢した罪はカルラ国民が負うべきという主張が大多数を占めた。大部分の意見が出きったところでまた、セレナが一層大きな声を上げた。


「レオ様と共に死ぬならば、それもまた一興!誰か一人の犠牲の上に、幸せなんて、ありえない!」

「「「隊長かっこいいーー!!」」」