○ 海(夕)
   砂浜。
   理輝(りき)、つばめの顔に向かって手を伸ばす。
理輝「……触れても、いいか?」
つばめ「(うなずく)」
   理輝、つばめの頬を撫でる。
つばめ(これは1分後の未来が見えるあたしと――)
不思議な光がぼんやりと輝き、頬を撫でられたつばめの顔が赤くなる。
つばめ「……」
理輝「一分後の俺たち、何してた?」
つばめ「言わせないでよ」
理輝「何で?」
つばめ「ずる……」
   理輝がつばめの顔に近づき。
理輝「未来なんて見えなくなるくらい、触れさせて」
   理輝の唇がつばめの唇に触れる。
つばめ(無愛想で不器用な理輝との、1分どころじゃ語り尽くせない、甘くてタイムレスな、恋の話———―)