十月。気持ちの良い秋晴れの午前。
本日はここ、静星学園の体育館にて
後期生徒会役員の認証式が執り行われていた。
ステージ上の傍には、
選挙によって見事選ばれた四名の生徒が座って待機している。
書記の女子生徒、会計の男子生徒は共に一年生。
そして二年生で新たに副会長となった顔立ちの良い男子生徒が今、
ステージ中央の演台に待機する学園長から認証状を受け取り、
それを持って着席したところだ。
緊張感漂う様子を全校生徒に見守られる中。
司会進行の男性の先生が、
スタンドマイクに向かって後期生徒会長に選ばれた人物の名を呼ぶ。
「新生徒会長、城之木由良」
「はい」
呼ばれてスッと起立したのは、
透き通るような白い肌と、
高校生に見えないほどに綺麗で大人びた顔立ちの女子生徒。
上品なデザインのセーラー服のスカートと、
コルク色の艶めくロングヘアを靡かせながら壇上に立ち。
そして学園長から認証状を受け取った。
同時に体育館全体から大きな拍手が贈られる。
すると、その綺麗な顔を全校生徒に向けて、
静かに控えめな笑顔を作り一礼した。