『ねぇねぇ』
「んー?」
「どうしたー?」
私の部屋のリビングで寛いでる男2人
否、幼馴染共
『私、部屋の鍵渡した覚えないんだけど』
「あぁおばさんに借りたー」
「おかえり。とりあえず手洗って着替えてくれば?」
『あぁ…えと、ただいま、です。
そうだね、じゃあちょっとついでに着替えて…
ってそーじゃねえんだわ!!?
なんで勝手に人の親から鍵借りて
部屋入ってんのって話なんだわ!!!
通報すんぞコラ』
「帰って早々うるせぇなー…ほらお前の好きなお菓子」
「手土産だよ」
『………ハァ…ツッコむのも疲れるわ…着替えてくる…』
大学に各々上がり
実家からでは流石に通うのが大変で
春から一人暮らしを初めて早数ヶ月
鬱陶しい悪魔共からやっと解放されたと
のんびり過ごしていたが…
それも束の間の休みだったらしい
バイトが終わって帰宅してみれば
自分家の如く寛いでいやがった
別にコイツらが嫌いなわけじゃない
寧ろ小さい頃からずーっと一緒だし
なんなら気は楽だ
でも一応男女
彼氏がいる私としては
変な誤解はうみたくないのが本音
さっさと追い出すか…と
服を着替えリビングへと戻る