そんなふうに言われて、うれしくないわけないよ。


 言葉にできない思いが、今にもあふれ出しそう。


「でもまさか、この学校に朱里がいるなんて思ってもみなかったからさ。あの日、木の下で朱里に会ったときは、マジでびっくりした」

「……そうだ。ひょっとして、あのとき」


 蒼空くんが保健室に運んでくれて。

 それで、スーッと体が楽になっていった。


 ひょっとして……あのときも、わたしに血を分けてくれたの?


「それはヒミツ」


 蒼空くんが唇に人差し指を当てて、いたずらっ子みたいな表情を浮かべる。


 なに⁉ なんで教えてくれないの⁇

 そんなふうに言われたら、めちゃくちゃ気になっちゃうよ!