『スクリーンの下にダイヤルがあるだろ、それは上に回すと拡大、下なら縮小、回さなければ等倍だ。やってみろ』

桐山はダイヤルを上に回した。クリアな映像が、そのまま拡大される。今度は下へ。淀みなく縮小された。

『よし、隣にある赤いボタンを押せ』

桐山は言われるままに押した。

すると画面に赤い照準と解る円が表示され、画面の上部に『残1000回』と表示された。

『的に照準を合わせたらもう一度赤いボタンを押せ』

桐山はペットボトルに照準を合わせると、赤いボタンを押す。

画面の中のペットボトルが赤く点滅し、『対象認識』と赤い文字が表示された。

『撃て』

桐山は少し緊張しながら、引き金らしき部分を押すが、特に音も衝撃も無かった。

しかし!

画面からペットボトルが忽然と消えたではないか!
桐山は消えた位置を肉眼で見たが、ペットボトルはどこにも無い。

もう一度画面を見ると、最初の画面に戻っていた。

『生体』『物体』と表示され、最初と違い、スクリーン上部に『残999回』と表示されていた事だ。
『よし、また物体を選択して、今度は修復を選択して、同じ場所を撃ってみろ』