桐山は危険を感じたが、体を動かす事さえ出来なかった。

ふと気づくと、耳鳴りが収まっていた。強烈な光も感じなくなっている。

静かだ…

桐山は恐る恐る目を開いた。

しかし桐山は、更に信じられないものを目にした!

いつの間にか部屋の中央に人が立っているではないか!?

しかもそれは、赤い服に赤いマントの男だった。
真っ白で長い髪
服と同色の赤いブーツ。

もちろん見知らぬ顔だ!

男は悠然と立っていた。顔に余裕の笑みを浮かべている。

「おめでとう。プレゼントを届けに着たぜ」

男はそう言いながら白い布袋を差し出して見せた。

プレゼント?
おめでとう?

なんの事だ?

全く意味不明だ

「俺は忙しくてな、余り時間が無い。さっさと説明を終わらせたいんだが」

男は袋の中から銀色に輝く物体を取り出した。

「さあ、受け取れ!最高のプレゼントだぜ」

男は桐山に妙な物体を差し出した。

「あ、あんた誰なんだよ!?ど、どうやってここへ」

「言っただろ、俺は忙しいんだよ!同じ事を二度言わせるなよ、いいな」桐山の問いをはねのけるように言うと、男は桐山の手を掴み、強引に妙な物体を握らせた。