良いことも悪いことも、平等に時間は進む。
待ち侘びる人もいれば、その日が来ないでほしいと願う人も。
無情にも時は刻む。

チク…タク…

チク…タク…


考えても考えても答えはでない。
いや…

もう考えても意味がないのかもしれない。
少なくとも1人で考えていても何も変わらない。

会って2人で話すしか…




「じゃあ明日13時頃に家に行くよ」

「わかった」
「その時間には家にいるようにするね」

「うん、ありがとう」

「ううん」

「…じゃあ…明日ね」

「うん、また明日」




ついに明日会う。
あれから1ヶ月と2週間ほど経った。

あれからお互いに色んな出来事があった。

初めて思った気持ち。
初めて気がついたこと。

向き合って話を聞いてくれた。
受け止めて意見を言ってくれた。

1人では無理だったと思う。
助けてくれた人のおかげ。

だから…

もう、あのキッカケがあった時とは違う。


10年という2人で重ねた時間。
その中で固まった少し変な価値観と世界観。

だから、こうしてた。
だから、受け止めていた。
それが2人で普通となっていた。

それがダメだった。

結果論とも言えるかもしれない。
でも、それが壊れた始まり。
いや、ずっと前から壊れていたのかもしれない。


離れて気がついたことがたくさんある。

謝りたいこと、気持ちを伝えたいこと。
色んな想いがある。



窓から見える綺麗な夜空を見上げた。

「はるか…」

「ゆうま…」

それぞれの想いを胸に…
 

約束の日まであと1日。


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