「えっ?お出かけ??」
「そう〜」
「どこかのお店に行ってご飯とかするってこと??」
「あ〜それも考えていたんだけど・・・」
「1泊2日とかでのお出かけ!」
「えっ!!!?」
「こっちに帰ってきて結構経つけどさ〜実家だけだと、ゆうまの中でこれまでと変わりない風景ばかりだと思ったから、ちょっと違う環境や場所に行くのもいいんじゃないかなって!気分転換にもなるしね!」
「あ〜なるほど。。」
「・・・私とは嫌?」
「あっいやそうゆう事じゃなくて・・・」
「2人だけっていいのかなって・・」
「はるかのこともあるし。。。」
「そっかぁ〜・・・」
「友達だけどダメなの?」
「あっ、、、う〜ん、、」
「相手が異性だったらダメ!とかそうゆう約束とかしてたの?」
「そうゆうのはしてないよ!けど・・」
「確かに事前に伝えたり了承をとったりするもの1つだと思うよ」
「でも、相手のために言わないほうがいいことも世の中にはあるって私は思う」
「ダメかな??」
そう言われた時、これまでの自分を思い出した。
はるかが話すことを全部聞いてきた。
聞きたくないことも聞いてきたし、聞かされてきた。
その結果、自分が辛くなったこと。
その結果、あんなことが起きたこと。
そして、おかしくなった自分がいたこと・・。
「・・・」
「きょう姉だし、いっか!」
そう言ってしまった。
「うふふ(笑)ゆうまありがと!」
「じゃああとは私に任せていいから、ゆうまは何もせずに待っててね〜」
ウキウキになったきょう姉を感じた。
…
その後のきょう姉はあっという間に場所の予約や日程の確認をしてきた。
約束は1週間後の土曜日。
場所は、地元から車で2時間くらいにある温泉街。
高級なところではなく、家族向けの安定感のある宿だった。
「きょう姉、色々手配ありがとうね」
「いいえ〜!ゆうまの気分転換のためでもあるしね!」
「ちゃんと費用は出すから教えてね!!」
「や〜だ!(笑)」
「ここはお姉さんに甘えなさい!」
「いや、ダメだよ・・・!」
「温泉街の宿ってなかなかするし!!」
「気にしないの!大丈夫!」
「え〜。。。でも。。。」
「こら!もう終わり!」
「私に任せなさい〜!(笑)」
「うう。。。じゃ、じゃあ車のガソリンとかは出すので・・・ここは出させて。。」
「ほんと、ずっとゆうまだね〜(笑)」
「じゃあ、そこは任せます(笑)」
「うん。。。(笑)」
ずっと変わらないきょう姉にされるがまま。
でも、弟みたいに、年下としても扱ってくれる。
それが新鮮で、照れるとかどかしい感覚もあった。
お出かけを切り出された時の戸惑いや罪悪感などは薄れていて、楽しみな感情を感じた。
〜〜〜
約束の日、当日。
僕が車を運転して宿に向かった。
きょう姉は、白のロングワンピースに紺のジャケット。足下は動きやすいようにヒールのない茶色系のパンプスに髪の毛は綺麗に結ってまとめている。
そんなきょう姉は見た事ない。
…
ドキッとした。
運転中も横に座るきょう姉は楽しそうで、時折こっちを見ながら話すきょう姉がすごい綺麗だ。
照れそうでニヤケそうになる顔を出さないように堪えながら、2時間の移動はあっという間に過ぎた。
「着きました〜」
「おぉ〜なんかいい感じな宿だね!」
「だね!」
「運転おつかれさまでした〜!ありがとね!!」
「これくらいしか出来ないし!・・・(笑)」
「うふふ(笑)何言ってんの〜」
「さっ、早速行こう!」
「行きましょか〜!」
家族向けのはずだが、さすが温泉街の宿。
古めかしい佇まいだが、気品もあってすごい良い感じ。
時折硫黄の匂いが鼻を刺激し、きょう姉とお出かけに来たことを自覚した。
てくてく
入り口までの景観をゆっくり見ながらふと。
これって・・・デートじゃん。
冷静に思った。
でも、ウキウキした感情が強くなっているのも感じた。
と。
「ゆうま〜やはく〜!」
ふと、見るときょう姉はもう宿にはいってチェックインを済ませている。
「あっ待って〜!」
「ゆうま遅〜い!(笑)」
「でも、いい感じのところだから、見ちゃうよね〜」
「あっ・・・」
さっき思ったことは口に出さずに
「そうそう!ほんといいところで!」
と、返した。
「荷物もあるから早くお部屋行こ〜」
「そだね!あとでも見られるしね!」
「よいしょっと!」
受付に置いていた荷物を持ち上げお部屋に向かった。
てくてく
お部屋は「柊(ひいらぎ)」という名前。
がちゃ
入り口の扉を開け中に進む。
「は〜い。こちらになります〜!」
茶化しながらもそうゆうきょう姉がふすまを開けた。
ばばっーん
「えっ、めっちゃいいところやん!!!!」
「そうでしょ〜!ほんとキャンセルがたまたま出て取れたんだ〜」
「普通は数ヶ月先まで予約埋まっているところなんだよ〜」
「え〜〜〜!すごい・・・」
「昔からこうゆう運はいいのです!(笑)」
「さすがきょう姉!!」
部屋に入ると、大きな和風の一部屋で中央に木製の大きなテーブルがあり、それを囲うように座椅子が4つ置いてある。
部屋の右のふすまを開けると大きなベットが4つある寝室。
反対側には洗面台や脱衣所と木彫りの内風呂が備わっている。
そしてなによりお部屋の正面から見える風景!
山の頂上にある宿ということもあり、一面を見下ろせる山と川。所々に下のほうで営業している宿を照らす光が見え、目を凝らすと遠くに富士山も見えた。
「ほんといいところだね!」
「私もこんなところ泊まったことないかもだよ!」
「こんなところに泊めてくれて、誘ってくれて、連れ出してくれて、ありがとうねきょう姉」
笑顔のまま素直に思ったことを口にした。
「ちょっと〜(笑)」
「そこまで言われると照れるって!(笑)」
照れたきょう姉がすごい可愛く感じた。
「あはは(笑)」
なんとか笑いでごまかした。
「あっそだ!食事が19時からなんだって〜」
「そうなんだ!」
時間を見ると、18時前。
「あと1時間後か〜もうお腹ペコペコだよ〜」
「あと1時間だから我慢しなさ〜い!」
「でも、まだ少し時間あるから・・・」
「お風呂入ろっか!?」
きょう姉そう話した。
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「そう〜」
「どこかのお店に行ってご飯とかするってこと??」
「あ〜それも考えていたんだけど・・・」
「1泊2日とかでのお出かけ!」
「えっ!!!?」
「こっちに帰ってきて結構経つけどさ〜実家だけだと、ゆうまの中でこれまでと変わりない風景ばかりだと思ったから、ちょっと違う環境や場所に行くのもいいんじゃないかなって!気分転換にもなるしね!」
「あ〜なるほど。。」
「・・・私とは嫌?」
「あっいやそうゆう事じゃなくて・・・」
「2人だけっていいのかなって・・」
「はるかのこともあるし。。。」
「そっかぁ〜・・・」
「友達だけどダメなの?」
「あっ、、、う〜ん、、」
「相手が異性だったらダメ!とかそうゆう約束とかしてたの?」
「そうゆうのはしてないよ!けど・・」
「確かに事前に伝えたり了承をとったりするもの1つだと思うよ」
「でも、相手のために言わないほうがいいことも世の中にはあるって私は思う」
「ダメかな??」
そう言われた時、これまでの自分を思い出した。
はるかが話すことを全部聞いてきた。
聞きたくないことも聞いてきたし、聞かされてきた。
その結果、自分が辛くなったこと。
その結果、あんなことが起きたこと。
そして、おかしくなった自分がいたこと・・。
「・・・」
「きょう姉だし、いっか!」
そう言ってしまった。
「うふふ(笑)ゆうまありがと!」
「じゃああとは私に任せていいから、ゆうまは何もせずに待っててね〜」
ウキウキになったきょう姉を感じた。
…
その後のきょう姉はあっという間に場所の予約や日程の確認をしてきた。
約束は1週間後の土曜日。
場所は、地元から車で2時間くらいにある温泉街。
高級なところではなく、家族向けの安定感のある宿だった。
「きょう姉、色々手配ありがとうね」
「いいえ〜!ゆうまの気分転換のためでもあるしね!」
「ちゃんと費用は出すから教えてね!!」
「や〜だ!(笑)」
「ここはお姉さんに甘えなさい!」
「いや、ダメだよ・・・!」
「温泉街の宿ってなかなかするし!!」
「気にしないの!大丈夫!」
「え〜。。。でも。。。」
「こら!もう終わり!」
「私に任せなさい〜!(笑)」
「うう。。。じゃ、じゃあ車のガソリンとかは出すので・・・ここは出させて。。」
「ほんと、ずっとゆうまだね〜(笑)」
「じゃあ、そこは任せます(笑)」
「うん。。。(笑)」
ずっと変わらないきょう姉にされるがまま。
でも、弟みたいに、年下としても扱ってくれる。
それが新鮮で、照れるとかどかしい感覚もあった。
お出かけを切り出された時の戸惑いや罪悪感などは薄れていて、楽しみな感情を感じた。
〜〜〜
約束の日、当日。
僕が車を運転して宿に向かった。
きょう姉は、白のロングワンピースに紺のジャケット。足下は動きやすいようにヒールのない茶色系のパンプスに髪の毛は綺麗に結ってまとめている。
そんなきょう姉は見た事ない。
…
ドキッとした。
運転中も横に座るきょう姉は楽しそうで、時折こっちを見ながら話すきょう姉がすごい綺麗だ。
照れそうでニヤケそうになる顔を出さないように堪えながら、2時間の移動はあっという間に過ぎた。
「着きました〜」
「おぉ〜なんかいい感じな宿だね!」
「だね!」
「運転おつかれさまでした〜!ありがとね!!」
「これくらいしか出来ないし!・・・(笑)」
「うふふ(笑)何言ってんの〜」
「さっ、早速行こう!」
「行きましょか〜!」
家族向けのはずだが、さすが温泉街の宿。
古めかしい佇まいだが、気品もあってすごい良い感じ。
時折硫黄の匂いが鼻を刺激し、きょう姉とお出かけに来たことを自覚した。
てくてく
入り口までの景観をゆっくり見ながらふと。
これって・・・デートじゃん。
冷静に思った。
でも、ウキウキした感情が強くなっているのも感じた。
と。
「ゆうま〜やはく〜!」
ふと、見るときょう姉はもう宿にはいってチェックインを済ませている。
「あっ待って〜!」
「ゆうま遅〜い!(笑)」
「でも、いい感じのところだから、見ちゃうよね〜」
「あっ・・・」
さっき思ったことは口に出さずに
「そうそう!ほんといいところで!」
と、返した。
「荷物もあるから早くお部屋行こ〜」
「そだね!あとでも見られるしね!」
「よいしょっと!」
受付に置いていた荷物を持ち上げお部屋に向かった。
てくてく
お部屋は「柊(ひいらぎ)」という名前。
がちゃ
入り口の扉を開け中に進む。
「は〜い。こちらになります〜!」
茶化しながらもそうゆうきょう姉がふすまを開けた。
ばばっーん
「えっ、めっちゃいいところやん!!!!」
「そうでしょ〜!ほんとキャンセルがたまたま出て取れたんだ〜」
「普通は数ヶ月先まで予約埋まっているところなんだよ〜」
「え〜〜〜!すごい・・・」
「昔からこうゆう運はいいのです!(笑)」
「さすがきょう姉!!」
部屋に入ると、大きな和風の一部屋で中央に木製の大きなテーブルがあり、それを囲うように座椅子が4つ置いてある。
部屋の右のふすまを開けると大きなベットが4つある寝室。
反対側には洗面台や脱衣所と木彫りの内風呂が備わっている。
そしてなによりお部屋の正面から見える風景!
山の頂上にある宿ということもあり、一面を見下ろせる山と川。所々に下のほうで営業している宿を照らす光が見え、目を凝らすと遠くに富士山も見えた。
「ほんといいところだね!」
「私もこんなところ泊まったことないかもだよ!」
「こんなところに泊めてくれて、誘ってくれて、連れ出してくれて、ありがとうねきょう姉」
笑顔のまま素直に思ったことを口にした。
「ちょっと〜(笑)」
「そこまで言われると照れるって!(笑)」
照れたきょう姉がすごい可愛く感じた。
「あはは(笑)」
なんとか笑いでごまかした。
「あっそだ!食事が19時からなんだって〜」
「そうなんだ!」
時間を見ると、18時前。
「あと1時間後か〜もうお腹ペコペコだよ〜」
「あと1時間だから我慢しなさ〜い!」
「でも、まだ少し時間あるから・・・」
「お風呂入ろっか!?」
きょう姉そう話した。
------------------------
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