「そう、ですね。そっちが調べたようにお母さんとか呼ばれて何でも押しつけられるんですよ。
私がそれを応じてしまうんで誰も私が無理してやってるなんて気付かなかったんでしょうね。
それを気付いてくれたのが横山君でした。

そして気づいてくれただけじゃ無く、フォローしてその後私だけに負担が増えないように上手く調整してくれたり、それ以外でも様子を見て声をかけたりしてくれて。
そういう事がされたことが無くて感動しました。
ちゃんと見てくれていて行動もしてくれる優しさ、彼自身人望もあるので男女問わずモテますけど、その一人に私もなってしまって」


つらつら恥ずかしい気持ちになりながら話していて気が付いた。
私は自分に告白した相手に、片思いの好きなところをのろけのように話していたわけで。
光生さんから話題を振ってきたとはいえ、嫌な気持ちにさせたのではと心配になってしまった。


「今、そいつの話を聞いて俺が不愉快になったのでは、と気になったんじゃ無いか?」


まさに考えていた事だったので深く考えずに頷けば、光生さんは顎に手を当てて口角を上げる。