「当り前さ。きみを愛しすぎているし、大切に思いすぎている。きみ自身もそういう雰囲気になってくれるまではガマンしよう。怖がらせたくないからね。だから、かなりムリをしているんだ」

 彼は、また隣に座っている。そのタイミングで、体を密着させてきた。

「どれだけガマンしていることか……」

 さらにグイグイ体をおしつけてきた。

「ごめんなさい。こういう経験がないから、あなたがどのくらいガマンしているのかわからないの」

 正直に答えた。だって、ほんとうのことだから。