しばらくして私は教室に戻った。
ガラッ
「っ！！」
教室に入ると女の子とキスをしている遥斗が目に入った。
…なんでよ。さすがに早すぎじゃない？
…いや、もう関係ない。 忘れよう。
「瑛…」
泣きそうな顔で私を見る有紗。
…あの光景を見たら嫌でも分かっちゃうよね。
「…私の恋は終わったよ」
「あきらぁっ…！！」
ギュッと私を強く抱きしめる有紗。
「ふぇっ…うぅ…」ｸﾞｽｯ
ダメだ、有紗に抱きしめられたらさっき枯れたはずの涙が溢れてきた。
「…大丈夫、私がいるよ。
今は辛いと思う、けど！瑛には必ず良い人が現れるから！」
「うんっ…ありがとう有紗」
私は有紗の胸の中で静かに泣いた。
…遥斗にバレないように。
