俺には守らなければいけない人がいる。
今目の前にいる、幸崎双葉だ。
双葉には去年出会った。入学式の日に風邪をひいてしまい、出席できなかった俺は、クラスに馴染むのも難しかった。
クラスメイトたちはだいたい入学式やその前後につるむ奴を決めた。つまり俺はその輪には入れない。
それなのに双葉は、俺に手を差し伸べてくれた。友達になろう、と申し出てくれたのだ。
なんだそんなことか、と思われるようなことだが、あの時の俺に希望を与えるには十分だった。
勉強と運動が苦手なこと。それでも一生懸命やっていること。ちょっとドジで、たぶん無意識だろうけどものすごく可愛いこと。
双葉と一緒に過ごすうちに、双葉の長所も短所も知った。それと同時に、俺は恋に落ちていた。
双葉が、好き。
「おーい、喜春くん!聞いてるー??」
「えっ、あ、ごめん考えごとしてた」
「あ、そうなんだ、邪魔してごめん……」
今目の前にいる、幸崎双葉だ。
双葉には去年出会った。入学式の日に風邪をひいてしまい、出席できなかった俺は、クラスに馴染むのも難しかった。
クラスメイトたちはだいたい入学式やその前後につるむ奴を決めた。つまり俺はその輪には入れない。
それなのに双葉は、俺に手を差し伸べてくれた。友達になろう、と申し出てくれたのだ。
なんだそんなことか、と思われるようなことだが、あの時の俺に希望を与えるには十分だった。
勉強と運動が苦手なこと。それでも一生懸命やっていること。ちょっとドジで、たぶん無意識だろうけどものすごく可愛いこと。
双葉と一緒に過ごすうちに、双葉の長所も短所も知った。それと同時に、俺は恋に落ちていた。
双葉が、好き。
「おーい、喜春くん!聞いてるー??」
「えっ、あ、ごめん考えごとしてた」
「あ、そうなんだ、邪魔してごめん……」