和輝くんと出会ってから1週間後。
月ノ江学園には文化祭が迫っていた。

私たちのクラスは、教室を使って迷路をやるらしい。

そして私、お客さんを脱出へ導く妖精役に任命されました!!



「ほんとに私でいいのかな……?」

「うん、いいんだよ!双葉可愛いし優しいし、もう妖精じゃん!」

「あー、言い過ぎだね……」



休み時間に、去年から仲良くしてもらってる、本原喜春くんに相談しに言った。

相変わらず喜春くん褒めすぎだな。私が何しても毎回絶賛してくれてる……。



「あ、そうだ喜春くん!私ね、先週血吸われたんだけど、血が甘いってどういうことがわかってたりする……?」

「えっ……双葉、血吸われたの……!?」

「ん?うん、そうだけど……。」



喜春くんめっちゃびっくりしてる……。

ヴァンパイアに血を吸われるって、普通は珍しいことなのかな??

そんなことを考えていると、喜春くんから思わぬ返答が返ってきた。