そう思っていたとき、喜春くんに腕を掴まれた。
「双葉、本当に行くの?」
「うん、私は明日行く!準備とか任せちゃってごめんね?」
「いや、そうじゃなくて、その…………」
「?」
「双葉は、あいつが好きなの?」
私が、和輝くんを、好き……??
考えたこともなかったワードに、頭が真っ白になる。
和輝くんは、そんなんじゃ……。ただ、一緒にいると笑顔になれて、私を認めてくれた優しい人で、絶対に失いたくない人―――。
あれ……?これって……。
どうやら和輝くんには、喜春くんにもっている感情とは別のものがあるらしい。
好きな人、という存在。友達の域を超えた、恋愛感情。
あぁ、そうか、私もう……。
「好き」
「えっ……?」
「私、和輝くんが、好き。気づいたら和輝くんに対する想いが変わってて、もう元には戻れない。」
「俺じゃ、ダメ…………?」
「えっ!?」