「っしゃ!ありがと先輩!」



するとその後輩くんは、私に近寄り、制服に手をかけた。



「えっ、え!?何やってるの!?」

「ん?血吸う準備」

「俺的に1番血が美味いのは、鎖骨のちょい下だもん」



そんなのあるんだ……

とかなんとか関心してるうちに、シャツのボタンは上から3番目くらいまで外されてしまった。

そして後輩くんは、言ったとおり鎖骨の下に噛み付いた。



「っ……!」



なに、これ。

身体中に血が駆け巡って、ずっとドクドクいってる。なんか変な気分にもなってきて……。

もう、おかしくなりそう―――。



「え、うま」

「先輩、血甘いんだ」

「ん……え?」



『血甘いんだ』?ってどういうこと??

私の混乱は顔に出ていたらしく、後輩くんが教えてくれた。



「あのね、10年に1回、100万人に1人の確率で血が甘い人間が産まれるの。それが先輩。」