なんとか先輩を慰めて次に向かったのはメリーゴーランド。

ここは先輩だけでなく同級生もはしゃいでいる。

よくこんなメルヘンチックなのに乗れるな。頭の中お花畑なのか、お前は。

そんなことを思ったりもしたが、先輩にも当てはまってしまうので口に出すのはやめておいた。



「あっ、私今日スカート履いてきちゃったから馬に乗れないかも……。」



ここのメリーゴーランドはシートベルト(らしきベルト)の装着が必須らしく、馬に乗るにはまたがらなくてはいけない。

ということは馬車に乗ったもん勝ちか。



「じゃあさ双葉、俺と一緒に馬車乗ろうよ」

「え、いいの喜春くん……!」

「もちろん!」



くっそ、先越されたか…………。

俺は渋々、先輩たちの乗っている馬車の少し後ろにある馬に乗ることにした。



「あ、動き出すよ!!」

「双葉、危ないからつかまってて」

「ベルトつけてるんだからそいつにつかまった方が危ないよ先輩」