邪魔な訳ない。今だって、双葉が可愛いって考えてたんだから。
「ここかなー？あっ、いた！！」
「和輝くん！ちょっといいかな？」
「んー？どしたの先輩」
こいつか、双葉の血を吸った奴は。
…………許さん。
「お前が双葉の血吸ったらしいけど」
「え、なに悪い？」
「双葉はお前のもんじゃねーよ
気安く触れるな」
怒りが先走って、つい言葉がきつくなってしまった。
「聞き捨てならないなぁー」
「先輩はね？もう俺のものなの」
そう言って双葉を抱き寄せ、あろうことかあいつは双葉に噛み付いた。
「んっ……」
「見てこの顔。俺にしか見せないで欲しいくらい」
え……何やってんだ……？
双葉を抱き抱えるあいつと、血を吸われてとろんとした表情の双葉。
「は……？何お前…………」
「いやお前じゃなくて、和輝な？」
「知らねーよ」
こんな奴には、双葉は絶対に渡さない。
