「そうよ、好きよ!だから苦しいんじゃない。」


苦しいのよ。


「龍矢が他の女の人に触られるの、見たくない。」


やなの。


「嫌なの。・・・いや。」


「美和。」


そう呼んだ龍矢の声は、今までで一番優しかった。


「俺が、好きじゃないやつと結婚すると思ったのか?」


えっ?


「初めてお前を見たときから、俺はお前に惚れてたんだぞ。」


それは、今までにないくらい。


ドキドキする、キスだった。


「なんでもっと早く、言ってくれなかったの。」


「可愛いから。いじめたくなった。」