「もう。」


私は恥ずかしさを抑えるために、龍矢の首に顔をうずめた。


もう、なんか心臓がバクバク暴れてるよ~


「おいしい。」


龍矢が連れて来てくれたのは、イタリアンのお店。


サラダにスープにパスタ。


それからデザート。


どれもおいしかった。


「夜はしっかり食べるんだな。」


「どーゆー意味よ。」


「お前、朝はなかなか食べないらしいじゃん。」


「えっ?なんで知ってんの?」


龍矢と一緒に朝ごはんを食べたことは、今まで一度もない。


「誰の家だと思ってんの?あそこ。美和の情報筒抜け。」


なっ・・・むかつく。


「なんで、龍矢に全部知られないといけないのよ。」


「それは、俺が夫で美和が妻だから。」