いっぱい泣いた私は、そのまま眠りに落ちていった。


「んっ?」


身体が浮かび上がる感じで、目が覚めた。


「あれ?」


「起きたか?」


「龍矢?やだ、下ろして。歩くから。」


恥ずかしさのせいで、顔がカーッと熱くなる。


「もう夕方だ。夕食、食べに行くぞ。」


「わかったから。下ろして。」


バタバタと暴れても、龍矢は私を下ろしてくれない。


「今日は美和とご飯食べるつもりで連れ出した。」


そう言って、私のおでこにキスをした。


うっ、なんだかドキドキする。


「このまま車行くぞ。」


「おりる。誰かに見られたら。」


「いいから、大人しくしてろ。」


そう言って、今度は口にキス。


「軽いな。」