お父さんの記憶はあまりないけど。


こうやって、私もお母さんと歩いたなって思った。


それでも、今ガラスに映る私の姿は一人だけ。


「お母さん。」


なぜか急に、さみしくなった。


なんでいなくなったの?


私を独りにしたの?


ねえ、どうして?


答えが返ってくるわけじゃないのに。


今まで考えないようにしてたことが。


一気にあふれてきた。


会いたいいよ。


ねえ、お母さん。


まるで、子供だね。


もう16だよ。