気づいてよ。


龍矢の左手の薬指にはまってる指輪。


龍矢は結婚してるんだよ?


奥さんは私なんだから。


その夜、龍矢に抱きしめられながらベットに横になった。


「お前、そーとーやきもち焼いてるよな?」


「なにそれ。全然、焼いてないから。」


「うそつくなよ。すっごい形相で、あの女子睨んでたぜ。」


「うそっ?」


「うそ。」


はっ?


またからかったの?


「龍矢のバカ。嫌い。」


龍矢に背中を向けた。


「美和。」