約束したのに。


きれいにラッピングした箱が、目に入った。


なに頑張ってたんだろう?


私にとっては。


ドキドキすることで。


楽しみで。


でも、ちょっと緊張してて。


なのに。


龍矢にとっては、バレンタインなんてどうでもいいんだ。


一人で張り切って。


なんかバカみたいじゃない。


ケータイが鳴った。


電話の方。


「龍矢だ。」


でも、出ない。