そう言って、龍矢は私にキスをした。


「俺も会いたかった。」


もう一度キスをした瞬間。


バーンって、外から音がした。


「なに?」


「美和、こっち。」


龍矢が部屋の窓を開けた。


「花火?」


「毎年、新年になると花火が上がるんだ。」


「きれだね。」


「ああ。」


それから、どちらともなく。


唇をかわして。


「明けましておめでとう。」


そう言った。