「大きい家。」


私、立花美和。
 

高校1年生。


おばあちゃんが亡くなって1週間。


お母さんからの手紙だと渡された紙を見ながら、私は一つの家を訪ねていた。


「えっと、チャイム。」


なんとかチャイムを探して、震える手で押した。


「どちら様でしょう?」


インターホンから、声が聞こえた。


「あの、立花美和と申します・・・」


「お待ちしておりました。どうぞ。」


自動で門が開いた。


「自動?どんな家よ。」


中に入っていく。


玄関の前まで行くと、自然にドアが開いた。


また自動?


そう思ったら、人が開けてくれていた。