部屋のドアを開けると。


「りゅ・・・や。」


って、美和の声が聞こえた。


あわてて、美和のところに向かった。


「美和。」


「龍矢・・・」


美和は泣いていた。


「なに泣いてんだよ。」


「だって。龍矢もお母さんもいなくなっちゃった。」


ポロポロ涙を流しながら、俺に手を伸ばしてくる。


「あ?俺がいなくなるわけないだろ?」


「だって・・・」


「しょうがないやつ。」


俺は美和を抱きしめた。


「ほんと子供だな。」


ゆっくりと美和の髪をなでる。