どうして龍矢のキスは、いつも突然なの?


「たった半日なのに。」


「りゅ・・」


「美和に触れたかった。」


「龍矢。・・・信号。」


「ちょっと黙っとけ。」


「んっ。」


それから、2・3回。


キスしたところで、信号が変わった。


それでも、龍矢の手は私の手に触れたまま。


「ねぇ、どこ行くの?」


向かってるのは家の方向じゃない。


「会社。」


「えーなんで。」


「新作のお菓子ができたから、美和にも試食させてやる。」