アハハと笑いながら二人で廊下を歩き、3年の教室に着いた。
「リボン結んであげるから。亜里沙、私の席に座って」
「廊下でいいですよ。そんな長居できないし」
朝のHRに遅れたら、放課後の呼び出しがかかっちゃう。
生徒指導の先生、話が長いの。
嫌味タラタラだし。
まぁ、耳から耳にスルーしてるけど。
「遠慮しないで、うちらの教室に入りなよぉ」
私の手首を引っ張る、白い手。
真奈美先輩のものではない。
「おっ、亜里沙ちゃんじゃん」
「今日は髪を横に流してるんだ。めっちゃ大人っぽい、めっちゃ似合ってる」
「可愛い~ 推せる~」
あわわわ……
先輩女子達に囲まれちゃったよ。
まぁ、予想はしてたけど。