切れ長の目にはめ込まれた瞳が、優しく揺れている。


私だけを見つめてくるから、照れてしまうわけで。


「ほんと、お人よし」


その人は私の頭を優しくなでると、吊り上げた目を柚葉ちゃんに向けた。




「1年だよね?」


「はっ、はい」


「亜里沙と直月君のいちゃいちゃタイム、邪魔しないでもらってもいいかな?」



ひぃえぇぇぇ。



雪女なみの冷凍キンキン声、柚葉ちゃんに吹きかけないでもらってもいいですか?

彼女、ビクビク怯えだしちゃったじゃないですか。


とりあえずカーッと頭に上った血を、急速冷凍してください。