「直月、おはよ」 「ああ、おはよ」 …… あれ? 『今朝もカッコいいね』と、いつもなら褒め言葉をプレゼントしちゃう私。 瞳が見えなくなるくらいニコっと笑って、声を弾ませて。 でも…… 今朝は挨拶を声に出すので、いっぱいいっぱい。 だって…… 「亜里沙先輩、おはようございます」 毎朝の私の定位置。 直月の隣という特等席。 今朝はもう、陣取られていたから。 清楚で可愛い、下級生のお姫様に。