「男をドキッとさせる方法?」

「そう!仁香ちゃんと仁菜ちゃんは好きな人にどうやってアプローチするの!?」


 やられっぱなしでいられない私は、とりあえず姉二人に男をオトす方法を教えてもらうことにした。


「私は好きになったらすぐ好きって言っちゃうな〜」

「仁菜、自分からいきたいタイプだもんね」

「そうそう。好きって言われると冷める」

「えーー……」


 仁菜ちゃんは私と正反対。
 自分から好きにならないと無理らしい。


「わかりやすいけどボディタッチとかしちゃう」

「ボディタッチ!!」


 なるほど、ボディタッチか……!!
 これは使えるかも。


「お姉は?」

「ギャップを見せるとか?」

「ギャップ?」

「男も女も結局ギャップに弱いのよ。例えばだけど、」


 仁香ちゃんは顔が派手なので、昔からギャルっぽいという印象を持たれる。
 というより、高校時代は完全にギャルだった。


「でも、妹の誕生日だからケーキ買って帰るとか、母の日父の日は必ずプレゼントしてるとか言うと、意外だね〜って言われるの」

「ああ…チャラそうに見えるのに意外と家族思いだね的な?」

「多分そんな感じ。昔っからギャルっぽいのに意外としっかりしてるよね〜とか言われてたから、何だかんだギャップは強い」