仁菜ちゃんに合コンに行くための勝負服を選んでもらい、準備万端!
 明日の合コン、すっごく楽しみだ!


「仁胡、気合い入ってんね」

「まあね!!」


 明日こそ素敵な彼氏を見つけるんだ――…!!


「はい、皆さんちょっといいですか」


 担任の先生が入って来たと思ったら、その後ろに知らない人がいた。
 いや、知らなくなかった。

 だって、その人は――


「実は副担の十和田(とわた)先生が急病でしばらくお休みされることになりました。
英語の授業と副担任は、この陽生(ひなせ)先生が担当してくださいます」

陽生(ひなせ)壱葉(いちは)です。よろしく」


 この前私を助けてくれた、あのイケメンだった!!

 間違いない。
 スーツ着てるから髪型も違うし、耳は髪で上手く隠してるけど絶対そうだ。

 もしかして「またね」ってそういうことだったの……!?

 不意にイケメンこと陽生先生と目が合った。
 多分、私に気づいたと思う。

 先生は私に向かってニコッと笑いかけたのだ!


「キャーーーーーー!!!!」
「めっちゃイケメン!!!!」


 だけど、その笑顔が自分に向けられたものだと思ったのは、私だけじゃなかった。

 やだな、めっちゃ恥ずかしい……。