〜絃side〜

目が覚めると時刻はもう14時だった。

しばらく本を読んでいたけど、誰も部屋に来ない。


もちろん、夏くんとか、このちゃんが時々部屋に来てくれるし、瀬堂先生ももくもくのために部屋に来てくれる。
絢杜先生と瑛杜先生も、もしもししに来てくれた。


あの4人が来ない。思い出すとまた呼吸が変になるから考えないようにしてる。








夜、瀬堂先生が来てくれた。

私が眠れない、と言うと、じゃあ少し話そっかと言って少しだけお話しした。


「今はお腹痛くない?」


「はい。でも、ちょっと苦しいです。」


「苦しい?どんな感じで苦しい?」


「なんか、お腹が苦しいです。」


「張ってる感じ?」


「そんな感じです。」


「わかった。他は?何か気になることとかある?」


「この前瀬堂先生が言ってた所、どこか気になります。」



「ああ笑あそこね。お兄ちゃん達を思い出すヒントかもって言ったとこね。

あそこはね〜、絃ちゃんが18歳になっても思い出せなかったら連れて行ってあげる。

僕にもうちょっとお兄ちゃん達のこと教えて?」


それから、少しお兄ちゃん達の話をしていた。