うん。これが結論。



「それより杏月、早く食堂行くよ」

「えぇ〜、食堂行ったら犬飼くんと近距離になりすぎて心臓持ちそうにないよぉー!」

「まぁまぁ、死にはしないんだから」

「もうっ!……やっぱりゆいは男子に興味がないんだね」

「…?うん、そうだね」



そんな風に平然と答えた私をジト目で見てなぜか不機嫌になり黙り込んでしまった杏月と一緒に食堂までの廊下を歩く。


食堂に近づくに連れて女子のキャーキャーとした騒ぎ具合に拍車がかかっている気もするが、気にしない気にしない。


きっと今頃本人はデヘヘーみたいな笑顔で喜んでいるんだと思う。そんなことを頭の隅で考えた私は、ふと視線を人だかりの真ん中に向ける。


そこにいた犬飼くんは───、



「え………、」

「…?どうしたの、ゆい」