「さ、さぁみわちゃん。つぎはわたあめさんだよ。さ!でておいで!」
ホットケーキ王子はひとしくんをさけてまた新たな刺客を登場させました。
「今度は何もんや?」
「なんかフワフワしてる!」
「また大きいしなぁ。2メートルはあるんちゃうか。」
「私はわたあめさん。みわちゃん、わたあめは好きかい?ラララー♩」
「めっちゃ好きやで!夏祭りでいっつもお母さんに買ってもらうもん!」
「100円でスーパーにも売っとるしなぁ。」
「砂糖が溶けていくのが気持ちいいんよね。」
「さぁ、私をお食べなさい。あの鐘を〜鳴らすのは〜あな〜た〜♩」
「何ええ声で歌っとるんや、こいつ。」
「いっただっきま〜す!」
みわちゃんは懲りずににまた一口食べました。
パク。
「あ、みわちゃんまた食べてもた・・・。」
「おいしいわ。」
「よ〜かんかんか〜ん♩よ〜かん夫妻は仲良しさ〜♩いつも二人で栗ようかん♩よ〜かんの旦那♩よ〜かんの嫁〜♩夜は栗ようかん♩ハハハ!」
「みわちゃん、ちょっと待って!これ、ガキ使のテーマソングやん!」
「ダウンタウンやね。」
「あの鐘を鳴らすのはあなた?和田アキ子やんか!」
「私は和田あめさんよ〜♩」
「通りでええ声なわけやな。」
「でもあの歌ええ歌やから大丈夫ちゃう?」
みわちゃん、今度は心配してないようです。
「まったく。おい、ホットケーキ王子。何してくれてんねん。」
ひとしくんはまたホットケーキ王子に詰め寄りました。
「な、何だろうねぇ。そんなに言うなら君だけ帰ればいいじゃないか。」
「アホか!こんなあやしいところにみわちゃん一人残していけるか!」