実際に、私がどんなに断っても、彼女が引くことはなく、私は仕事の就業後、ほぼ拉致されるように、彼女に合コンの会場に連れてこられた…

そこは、会社から少し離れた所にある居酒屋で、無理矢理に連れてこられた私は、食べるだけ食べたら、程良いところで退散しようと、一番端の席に憮然とした態度で座っていた

一通り自己紹介が終わり、それぞれ思い思いの相手と会話を楽しんでいる…

私の隣にも、いつの間にかニコニコと笑みをたたえて、先ほど自己紹介された中の一人が座っていた

なんでも、有名大学を卒業したIT企業の社員だとかで、スーツをキッチリと着こなした、爽やかイケメンだ…

そうとう女慣れしているらしく、さっきから愛想の悪い私に、馴れ馴れしく話しかけてくる…

「ねぇーねぇー、さっきからどうしたの?せっかくこうして出会えたんだから、仲良くしようよ」

ずっと笑みをたたえたまま、私に話しかけてくる…

私は、その会話に耳を傾けず、目の前に並べられた料理と飲み物に集中していた…