「さあ…別に理由も聞かなかったし…」

私があっさりと言うと、彼女はかなりビックリしたのか、目を丸くして停止している…

「いただきます」

私は、それに構うことなく、本日のお昼ご飯をちぎり口に含んだ

「なんで!?普通、理由くらい聞くでしょ!」

彼女は、私の方に身を乗り出して叫んだ

「だって、別れたいって言われたんだもん…相手に言われたら、もう私が何言っても無意味じゃない?だから、理由も聞かなかったの」

私は、パンをちぎりながら彼女に言った

「だからって、普通は理由ぐらい聞くわよ…」

そう言うと、彼女は大きくため息をついた

「ほんと…あんたって、変わってると言うか、ずれてると言うか…」

そして、またため息をつかれる…

「で…あんたは、それでなんともないの?」

彼女は、ようやくお弁当を広げ始めた

「なんともって?」

私が、彼女の方を向き首を傾げると、彼女はまた盛大にため息をつく…

「だから、辛いとか寂しいとか、傷ついたとかさ…」

「別にないけど…」

私は、パンを口に入れ、コーヒーで胃袋の中に流し込んだ