鎖骨をすーっとなぞられて、思わず変な声が出るから手で押さえようとしたけど、その手を先輩に掴まれてしまってどうすることもできない。
……な、に。
いつもとちがう、先輩。
甘くて、熱くて、溶けてしまいそう。
「……あーあ、こんなつもりじゃなかったんだけど」
「ふぇ……?」
「責任、とってよね。……小夜」
「ーーっ、!」
な、なな、名前……っ!
耳元で囁かれた声が妙に色っぽくて、反射的に手で押さえる。
小夜って、呼びすて……初めてだ。
なぜかそれに心臓がどきどきと高鳴りまくってるけど何がなんだかわかんない。
でも、ぜんぜん嫌じゃない。
……むしろ、むしろ……。
「ふは、小夜ちゃん顔真っ赤」
「ーーっ、気のせいです……っ!」
「かわいいなあ」
「~~っ」