「なに、するんですか」


「……俺もよくわかんない」


「……はい?」


「なんか無性に抱き締めたくなった」


「っ、」



なにこれ、なにこれ。ぶわっと顔が赤くなって、熱くなって。全身に駆け巡る。


胸がじんわり温かくなって、先輩の言葉に心臓がばくばくしてる。


早く鳴りやんでほしいのに、それどころかどんどん鼓動は速くなっていくばっかりで。



「……っもう、離してください」


「小夜ちゃん顔真っ赤」


「~~っ、言わないで下さい!」



わかってるくせに。離してくれないから、困る。