急に暗くなった視界。目の前には先輩の制服。


えっと、つまり。


こ、これは……抱きしめ、られてる…?


まって、状況がわかんない。頭が追いつかなくて、混乱する。



「ちょ、先輩」


「……充電」



……何の?


って、聞こうとしたけど、さらに抱きしめる力が強くなって。



「……っ、」



すっぽりと収まってしまう、先輩の大きな体と。感じる温もりに……ちょっと、ちょっとだけ、心地良いと思っている自分がいたり。



今回もすぐに血を吸われるんだろうな、って身構えていたから拍子抜け。びっくりするじゃないですか。