喜ぶべき、なんだろう。
けれどもそれは今の私を否定することになる。
嬉しさは確かにあるけれど、同時に空虚な気持ちが沸々と込み上げてくる。
ああ、私は……今世の私は、やっぱり愛されてはいない。
そのことが悲しくて仕方なくて。
そして、悲しむという感情が私にまだ残っていたことに驚く。
『イラナイ子』
そう面と言われて、何度悩んだ?
何度狂うほど泣き叫んだ?
けれどそんな子供の足掻きも、大人たちは見て見ぬふりどころか、気付きもしない。
この人は、こんな私でも愛してくれるのだろうか。
「貴方、は……私を愛してくれてるの?」
不意に、そんな問いが唇からこぼれ出た。
「ああ、愛している」
それはルイに向けての言葉に違いなかった。
なぜなら、今世では今日この日まで接点を持つことが一度たりともなかったから。