言わせるなこんなことっ!!

それに触っただけで下着の種類が分かるって、どーいうこと!?

なんで!?!?



「………それ、ふつーにやば」


「うっ、うるさい…!だから逆に行けると思ったのにぃ…っ」


「…そんな顔してたらね、どう考えたって無理なんだよ」



うううっ、なんでイケメンにこんな醜態を知られなくちゃなの…!

バレたら終わり、バレたら終わり、バレたらもう……琥珀くんとも話せなくなる。



「頼くんっ、おねがい…っ!俺なんでもするから…!」


「…この機に及んでも“俺”って。どこまで頑張れんのかな、それ」



だってここくらいまでしないと、なんとなくあなたは話しちゃうような気がする。


この人のほうが琥珀くんよりミステリアスかも…。

ムツミや琥珀くんのうしろに、まさかこんな男が隠れてたなんて…。



「ふうん。なんでも、ねえ?考えとくよ」


「わっ」


「怖がらせてごめんね、カンナ」



まさにアメとムチ。

ポンポンとわたしの頭を叩いて、乱れた制服を戻して。



「じゃあまた明日」



そう言ってヒラヒラと手を振り、去ってゆく。

しかしパーカーは奪われたまま。



「…………」



アホの子、わたし。

おいまだ転校初日だぜ!!?!?


うわあああーーー!!
なんでバレちゃうのバカっ!!!