「むりむりむりっ、羨ましすぎてどうにかなりそう…!!」


「あたしも抱きつきたい…!!なにそれっ、どこで許可おりるの!?」



……あ、そういうことか。

彼女たちは信じたくないんだ。
受け入れたくないんだ現実を。


するとクスッと笑うだけで女の子たちをトリコにしてしまった彼は、先ほどわたしを押した女子生徒含めて全員へと。



「優しくしてあげてくれる?俺の彼女だから、この子」


「「「きゃ~~~~っ!!!」」」



もっと、いま以上だ。

これから彼はどんどん人気者になって、有名になって。


その素顔が世間に公開されたとき、こんなものじゃないはず。



「わわっ!」



ぐいっと引かれた腕。

わたしは頼くんと一緒に歓声を抜けた。



「ってことで制服デート、しよっか」


「うんっ!」



そのためにわざわざ制服姿で来てくれたんだ…。

おかげでめちゃくちゃ目立っちゃってたけど、ここは頼くんの最高なサプライズに免じて許してあげるよカンナはっ!